PCX125(JF56,ABS無)のブレーキフルード交換をやりました。タンクから飴色のフルードが見えてたので、早くやらないといけないと思いつつ、結構放置してました(;’∀’)だって、外装はずす時にツメを折っちゃう自信があったから。実際、しっかり折って補修したので、最後まで読んで、笑っちゃってください(´;ω;`)ウッ…あまりDIYでやるのはオススメしませんが、やり方を説明していきます。あ、もちろん、自己責任でお願いしますm(_ _)m
ブレーキフルード交換時期
走行距離に関係なく、2年に1回です。バイク屋さんで毎年点検してもらってたら、いいタイミングでやってもらえます。
必要なもの
- ブレーキフルード
純正は、HONDA ブレーキフルードウルトラDOT4 です。最近、2輪用が追加されて販売されてますが、他の種類と混ぜるのはNGなので、過去のと同じもの(=4輪用)を使いました。 - シリコンホース(内径4mm)1m
柔らかくて伸びるので、シリコンがオススメです。ホムセンとかで売ってます。 - ホース付きシリンジ(注射器)
PCXの場合、あった方がいいです。 - 耐油手袋
ニトリル手袋が定番ですね。あった方がいいです。 - 内張りはがし
外装を外すのに必要です。 - プラリペア
外装補修用です(爆) - 廃油入れ
使用済みの500mlペットボトルで大丈夫です。 - 水
必要な工具
- メガネレンチ(8mm)
- バケツ
構造の説明
右側ハンドルのブレーキレバーを握ると、フロントタイヤのディスクブレーキが効きます。フルードタンクは右側ハンドルにあります。
左側ハンドルのブレーキレバーを握ると、フロントタイヤのディスクブレーキ少しとリアタイヤのドラムブレーキ(JF56はドラム式です)が効きます。いわゆるコンビブレーキというやつです。フロントタイヤのディスクブレーキ用フルードタンクはキー周りの外装の内側に隠れています。実は、キーの右側の小窓から覗くと見えます(下の写真)。おそらく小窓はフルード残量のチェック用ですね。
手順
個人的に(?)一番の難関の外装はずしからスタートしましたが、右側ハンドルのブレーキだけフルード交換する場合は、外装外しは、やらなくていいです。
外装はずし
JF56は左側の外装を外してから、右側の外装を外します。
左側
荷物入れのフタは、開けて作業します。(写真は開ける前です)
写真の黄色の丸の位置の裏側にフィットクリップ、赤の位置にツメがあります。
内張りはがしを差し込みながら、全体を真後ろに引っ張れば、フィットクリップもツメも外れます。順番は、決まってませんが、全体的に真後ろに引っ張らないとフィットクリップやツメが割れるので、上を少し引っ張ったら次に、左右、下、また上みたいな感じで少しずつ車体との隙間を広げていきます。フィットクリップとツメがどの方向に引っ張れば外れるか意識しながら作業していきます。今回は、とりあえず、上のツメの付近を、指で真後ろに引っ張って、隙間から内装はがしを差し込んで、左上・右上・右下・左下の順番でフィットクリップを外していくイメージで作業しました。
慎重に作業すること30分。ついに外れました。大きな音もせず外れたので、大成功~~~~?( -`ω-)✧
と思いきや、フィットクリップが一つ足りない。。。。やはりボディ側にありました(´;ω;`)ボディに取り残されたフィットクリップは、ペンチで左右からつまんで、引っ張れば外れました。あとで補修しよう。。。。
右側
右側は、まず、緑丸のネジを外してから、黄色の丸の位置の裏側のフィットクリップ、赤の位置のツメを外していきます。左側と同様、全体を真後ろに引っ張れば、フィットクリップもツメも外れます。順番も同じでやりました。上のツメの付近を真後ろに引っ張って、隙間から内装はがしを差し込んで、左上・右上・右下・左下の順番でフィットクリップを外していくイメージで作業しました。
またまた、慎重に作業すること30分。バキッ!!!!という音と共に、外れました。すげえ音がした!めっちゃ不安。。。。でも大成功!!!フィットクリップもツメも全部残ってる~~~~(⌒∇⌒)そして、フルードタンクもこんにちは。
というわけで、外装はずしは完了です。1個失敗したけどね。。。
右側ハンドルのブレーキフルード交換
交換の前に、まず、バケツに水を汲んでおきましょう。ブレーキフルードは、ボディに付着して放置すると、塗装を痛めます。でも、水には弱い。なので、ボディーに付着したら、即、水で洗い流す必要があります。パーツクリーナーで洗浄する人もいるみたいですよ。それでは、やっていきます。
ブレーキキャリパーのフルード排出準備
フロントタイヤ左側に行きます。ブレーキキャリパーの赤丸のキャップを外して、ナットに8mmのメガネレンチをセットします。アトの工程で、車体前方から後方に向かってナットを緩めるので、前方にセットしておきます(写真は後方ですのでダメな例)。シリコンホースをセットしてエア噛み防止のため、ホースは上向きになるよう、とりまわします。シリコンホースの先は、廃油入れのペットボトルに差し込んでおきます。ペットボトルに少し水を入れておけば、倒れ防止になります。
フルードタンク周りの養生
次に、右ハンドル側にまわり、フルードタンクの下とタンクの周りを布のウエスで養生します。風で飛ばないよう、水で濡らした方がいいです。その他の部分も、可能なかぎり養生しておいた方が無難です。
フルードタンクを開ける
ハンドルを操作して、フルードタンクが水平になるようにしてから、上の黒いフタのプラスネジを外します。ネジをなめないよう、鉛直下向きにドライバーをしっかり押しながら、緩めます。
ネジが外れたら、ネジを水の入ったバケツに入れます。次に、黒いフタと白いフタを外して、バケツに投入。最後にダイヤフラムという黒いゴムでできた部品を外して、バケツに投入。タンクの塗装にフルードが付着した場合は、ウエスで拭いておきます。バケツに入れたネジと黒いフタと白いフタとダイヤフラムを水洗いして乾かしておきます。ダイヤフラムは蛇腹みたいになってるので、広げて穴が空いてないかチェック。穴が空いてたら新品に交換しないといけません。
シリンジでタンク内のフルードを抜く
タンク内を覗くと、すごい飴色のフルードが!やはり放置しすぎですね(反省)シリンジで抜き取って、廃油入れのペットボトルに移します。ちなみに、写真のように、フルードがやたら減っている場合は、ブレーキパッドが減っている可能性があります。
シリンジでの抜き取りは、タンクの底までやっていいですが、タンクにフルードが無い状態で、絶対に右側のブレーキを握ってはダメです。ブレーキホース内にエアが入ってしまうので。あと、ペットボトルに移す時にシリンジのホースから廃油がこぼれやすいので、ボディに付着しないよう注意です。
フルードが抜けたら、タンク内の汚れを、紙ウエスや綿棒で清掃します。
綺麗になったら、フリンジを使って、タンクに新しいフルードを入れます。アッパー付近まで入れておきます。
ブレーキキャリパーからフルード排出
それでは、いよいよフルード排出です。フロントタイヤ左側に移動してからやります。左手で右側ブレーキレバーの操作、右手でブレーキキャリパーに取り付けたメガネレンチを操作します。次の①②③の動作をすると、ブレーキキャリパーに取り付けたホースからブレーキフルードが少し、排出されます。
①ブレーキレバーを3回程度にぎにぎして、タッチが固くなったら、握りっぱなしにする。
②メガネレンチで、ボルトを緩めて、即、締める。(下の写真の要領です)
③ブレーキレバーをゆっくり離す。
①②③を繰り返します。フルードタンクのフルードが減ってきたら、フルードを足します。ブレーキキャリパーのホースから排出されるフルードが新品の色になったら完了です。エアが出てくるようなら、出なくなるまで継続です。
後片付け
ブレーキキャリパーのボルトをしっかり締めてから、ホースを抜きます。抜くときに、フルードが飛び散るので、ウエスでカバーしながら抜きます。フルード排出口にフルードが少し残るので、ペーパーウエス等でコヨリを作って、排出口に差し込んで綺麗にします。最後にキャップを被せます。
次に、右ハンドル側にまわり、フルードタンクにフルードを補充します。アッパーより少なくしておきます。乾かしておいたダイヤフラム、白いフタ、黒いフタをして、2ヶ所ネジを締めます。ネジをなめないよう、鉛直下向きにドライバーをしっかり押しながら、締めます。ガチガチまで締めなくてもいいです。一応ここでエアが嚙んでいないかテストをしました。ブレーキを握って固かったのでOKですね。以前よりふにゃふにゃだったら、エアが噛んでるので、フルード排出からやり直しです。
左側ハンドルのブレーキフルード交換
左側ハンドルのフルードタンクは、メインキーシリンダの少し右のコイツです。
使うフルードも少ないので、タンクも小ぶりですね。外装の奥じゃなくて、もっとアクセスしやすい場所に設置して欲しい!!!!では、交換していきます。交換方法は、右側とほぼ同じですけど、一応説明しますね。
ブレーキキャリパーのフルード排出準備
フロントタイヤ左側に行きます。ブレーキキャリパーの赤丸のキャップを外して、ナットに8mmのメガネレンチをセットします。アトの工程で、上から下に向かってナットを緩めるので、上の方にセットしておきます。シリコンホースをセットしてエア噛み防止のため、ホースは上向きになるようとりまわします。シリコンホースの先は、廃油入れのペットボトルに差し込んでおきます。
フルードタンク周りの養生
次に、右ハンドル側にまわり、フルードタンクの周りを布のウエスで養生します。風で飛ばないよう、水で濡らした方がいいです。その他の部分も、可能なかぎり養生しておいた方が無難です。
フルードタンクを開ける
フルードタンクが水平になるようにします。と言っても右側フルードタンクと違ってハンドルを動かしても傾きは変わらないので、センタースタンドをたてるくらいしかできませんけどね(;’∀’)上のフタを外します。おそらく、白いフタとダイヤフラムもセットで外れますので、ばらして、バケツに投入。バケツに入れた上のフタと白いフタとダイヤフラムを水洗いして乾かしておきます。ダイヤフラムは蛇腹みたいになってるので、広げて穴が空いてないかチェック。穴が空いてたら新品に交換しないといけません。
シリンジでタンク内のフルードを抜く
タンク内の古いフルードをシリンジで抜き取って、廃油入れのペットボトルに移します。シリンジのホースがここで役に立ちます。曲げてタンクに差し込めますので(・ω・)bグッ
シリンジでの抜き取りは、タンクの底までやっていいですが、タンクにフルードが無い状態で、左側のブレーキを握ってはダメです。ブレーキホース内にエアが入ってしまう可能性があるので。あと、ペットボトルに移す時にシリンジのホースから廃油がこぼれやすいので、ボディに付着しないよう注意です。
タンクの清掃はできそうにないので、諦めました。フリンジを使って、タンクに新しいフルードを入れます。アッパー付近まで入れておきます。
ブレーキキャリパーからフルード排出
それでは、フルード排出作業をやっていきます。フロントタイヤ左側に移動してからやります。左手で左側ブレーキレバーの操作、右手でブレーキキャリパーに取り付けたメガネレンチを操作します。次の①②③の動作をすると、ブレーキキャリパーに取り付けたホースからブレーキフルードが少し、排出されます。
①ブレーキレバーを10回程度にぎにぎして、タッチが固くなったら、握りっぱなしにする。
②メガネレンチで、ボルトを緩めて、即、締める。(下の写真の要領です)
③ブレーキレバーをゆっくり離す。
①②③を繰り返します。フルードタンクのフルードが減ってきたら、フルードを足します。ブレーキキャリパーのホースから排出されるフルードが新品の色になったら完了です。にぎにぎの回数は10回ぐらいしないと、タッチが固くならないので、握力使いまくりで大変でした。外装をもっと外せばにぎにぎの回数を減らす方法もあるみたいですけど、これ以上の外装はずしはイヤなので、我慢しました( ´-ω-)
後片付け
ブレーキキャリパーのボルトをしっかり締めてから、ホースを抜きます。抜くときに、フルードが飛び散るので、ウエスでカバーしながら抜きます。フルード排出口にフルードが少し残るので、ペーパーウエス等でコヨリを作って、排出口に差し込んで綺麗にします。最後にキャップを被せます。
次に、右ハンドル側にまわり、フルードタンクにフルードを補充します。アッパーより少なくしておきます。乾かしておいたダイヤフラム(蛇腹は縮めておく)、白いフタをタンクに戻し、最後に上のフタを締めたら完了です。一応ここでエアが噛んでないかテストをしました。ブレーキを握って固かったのでOKですね。以前よりふにゃふにゃだったら、エアが噛んでるので、フルード排出からやり直しです。
外装取り付け
取り付けは、右側→左側の順番で取り付けます。
右側取り付け
ツメとフィットクリップが、車体側の穴に刺さるよう、上下左右からチェックしながら車体前方に向かって押しこみます。強引にやってはダメです。破損します。綺麗にはまるところがあるので、落ち着いて少しずつ押し込みます。自分は上の方が綺麗にはまらず苦労しましたが、最終的に綺麗にはまりました。次に外したビス2本を締めたら完了です。
外装の補修
続いて左側を取り付けます。。。。と言いたいところですが。そうです。左側はフィットクリップ1カ所を折ってしまったので補修しなければ(´;ω;`)ホームセンターに走ってプラリペアを買ってきました。とりあえず、横の方をプラリペアで盛って、一晩寝かせたら、カッチカチになりました。プラリペアが大雑把に盛られたままでは、フィットクリップが車体の穴に引っかかって刺さらないので、棒ヤスリで削りました。はい、完成!
左側取り付け
荷物入れのフタは、開けて作業します。右側と同じように、ツメとフィットクリップが、車体側の穴に刺さるよう、上下左右からチェックしながら車体前方に向かって押しこみます。強引にやってはダメです。破損します。綺麗にはまるところがあるので、落ち着いて少しずつ押し込みます。右側と同様、自分は上の方が綺麗にはまらず苦労しましたが、最終的に綺麗にはまりました。
テスト走行
作業は完了したので、テスト走行しました。ブレーキのタッチが以前より良くなって、しっかり効きました。効果が体感できて大満足です。やった甲斐がありました!ちなみに、ふにゃとなってたら、エアが噛んでることになるので、やり直しです(;’∀’)
まとめ
。。。とにかく外装はずしが大変でした。言い訳になりますが、私のPCXは購入して8年目ですし、直射日光に結構さらされていたので、外装はかなり傷んでます。同じような状況の方は、プラリペアを準備しておくか、新品の外装を準備しておいた方がいいと思います。外装はずし後のフルード交換作業自体は、単純作業ですが、ブレーキは重要な保安部品なので、くれぐれも慎重にやりましょう。もちろん、自己責任でお願いします。自信が無かったらバイク屋さんでやってもらいましょう。ちなみに、ABS付の場合は、ABSユニットにエアが入ると、メーカーに送らないと直せないようです。下調べをしっかりお願いします!
では、また!ご安全に~~~(^▽^)/
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